2.物質の成り立ち

 放射線もまた「物質」です。放射線の正体を理解するには、私たちの周りの物質がどのように
できているか、知る必要があると思います。そこで、物質の成り立ちについて「猫」なりに説明
したいと思います。


物質を拡大してみる
ここに水があるとします。これを拡大してみたら
どんなになるか、考えてみます。

おなじような、ちっちゃな粒の集まりようにみえるかもしれません。このような小さい粒を「分子」と呼びます。
水以外でも、私たちの物質は「分子」から成り立っています。

分子を良くみると
水(H2O) の分子を良く見ると、三つの塊に分けれています。この塊を「原子」と呼びます。

水の分子の場合は、2の水素原子と1つの酸素原子からできています。

原子をよく見ると
酸素原子をよく見ると、下の図のような恰好になります。中心に核(この核を原子核と呼びます)があり、その
外側に小さな粒子が8個回っていまいす。外側の粒子を電子と呼びます。電子は−の電気を帯びています。
そして、原子核は16個の粒子からなります。このうち8個は+の電気を帯びており、これを陽子と呼びます。
残りの8個は、電気がなくこれを中性子と呼びます。陽子と中性子はほほ同じ重さ(質量)ですが、陽子に比べ
ものすごく軽くなっています。電子の重さは、陽子の約1836分の1です。

なお、陽子1個の重さは、6020億個の陽子が集まって、1兆分の1gになります(1.67×10-27kg)。また、電子
一個と陽子一個の持っている電気の量は同じです。ただ電子が−、陽子が+です。おおくの原子で陽子と電子
の数が同じなので、原子は差し引きで、電気(正確には電荷)を持たないことになります。
 これまでの、話をまとめると、
  @分子は幾つかの原子からなります。
  A原子は電子と原子核からなり、原子核は陽子と中性子からなります。
  B陽子と中性子の重さ(質量)は同じですが、電子はこれよりずっと軽く陽子の約1836分の1です。
  C陽子は+の電気(電荷)を、電子は−の電気(電荷)をもちその絶対量は同じです。
  D中性子は電気(電荷)を持ちません。

電波や光について考える。
 電波や光などを総称して、電磁とよびます。ついでにゆうとX線やγ線も電磁です。なにが違うのでしょうか?
電磁というからには「」です。波とは振り子のように、周期的に振動を繰り返す性質があります。1秒間にどれだけ
繰り返すかを「周波数」といい、Hz(ヘルツ)で表します。私たちの周りの電磁波の周波数を書いてみました。
@ 電波
AMラジオ 500KHz〜1500KHz
FMラジオ 8億Hz程度
テレビ(地デジ) 50億Hz〜80億Hz
携帯電話 80億Hz程度ないし200億Hz程度
A
赤色 430兆Hz
緑   570兆Hz
青   670兆Hz
X線 30000兆Hz以上
だいたい、わかっていただけるでしょうか。周波数の違いで名前分けをしています。


波長について
 波にはその性質をあらわすことばとして、波長があります。水にできた「波」を思い浮かべてください。あまり上手な
図ではありませんが、こんな感じでしょうか。

凸と凸が同じ長さで繰り返していると思います。そして水の波も広がるので、伝わる速さを持っています。電磁波の場合
は真空中では一定で、おおよそ30万Kmです。6Hz(1秒間に6回揺れる)電磁波があるとすると、凹凸は
 30万Km÷6=5万Km
の繰り返しになります。この繰り返す長さを、波長と呼んでいます。電磁波は、波長によっておおよそ以下の通り

注)図はファイル:Spectre.svg による。
に分けられます。


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